明治安田生命大阪ビル   設計 日建設計   2000年竣工

撮影 名執一雄

明治安田生命大阪ビル   設計 日建設計   2000年竣工

西梅田一体の再開発の一環として作られた超高層ビル。

金融機関としての安定感・堅実さを感じさせる重厚感のある石張りの外壁と伝統を感じさせる彫りの深いフォルムが特徴。

西梅田地下道とのネットワークや 周辺に公開空地・サンクンガーデン・カフェなどを配し 西梅田エリアの都市的な快適さの創出に大きく貢献している。

受賞

大阪施設緑化賞(みどりの景観賞)特別賞


プロジェクト発足の背景梅田の阪神電鉄地下化に伴う西梅田再開発事業のなかの一つで JR西日本による鉄道用地売却事業の一環。 明治安田生命ビル 大阪ダイビル ホテルモントレー 健康保険組合病院 の4事業者が大きな1区画を使って合体で施設を建てるもの。日建設計が 明治安田生命 大阪ダイビル 健康保険組合病院の3つの設計を担当し また総合的な調整役を担当した。岡本はそのうちの明治安田生命ビル担当
初めてその敷地に立った時
周辺が開発途上でほとんどの区画がまだ形もない荒地状況。茫漠としていて 隣に高架の東海道線が走っている。梅田の駅からは遠く離れた印象。これからこの街に何が起こっていくのか?と不明感が漂う感じだった。そこでしっかりとした建物を作って街の品格を高めていくのが自分たちの役割なのだと改めて 「街を創る」一翼を担うことの意義を感じた
デザインの変遷と最終結果自分個人としては超高層は初めてだったので 超高層というもののあり方を改めて感じ・理解するために 同僚の若い担当者と一緒に ニューヨーク シカゴなど超高層の本場に探索に行った。改めて自分が超高層を設計する立場になって気づいたのは (日本の超高層よりずっと)エントランスロビーなどアプローチと共用部をしっかり作っていること。これがこのビルの顔です。ということがはっきり示されている。それと外壁の彫りの深さ。ペラペラピカピカのガラス張りも多いが一方でシカゴやニューヨークのしっかり作り込まれた石やテラコッタの外装は 日本で見られない深みのあるものだった。これらを見ながら 流行ではなく時代を超えられるような存在感のある建物を設計したいと感じた。その教訓を受けて明治安田生命ビルは外装は厚みのある石張りで 入口ロビーは雄大な吹き抜けを持つ 歴史の重みを感じさせるものとなった。

設計過程の議論の中で

総合設計という手法で 敷地内に一般の人々に公開される空地(緑地や広場)を設けることで 容積制限を緩和してもらう計画。実際にうまく人々に楽しんでもらい 都市の憩いの場となる空間を作ることを重要課題とした。この地区全体の計画に基づき 前面の道路は 車道と歩道空間との間にゆったりした植栽帯を設け 歩道が車道から1.5m程度高くしてあって 車の通行に煩わされることなく歩行者が楽しめるような道路構成を創り出している。